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精密機器や医薬品、食品工場などのクリーンルームでは、室内の「清浄度」を一定に保つための厳密な管理が求められます。人の出入りや資材の搬入による汚染物質の流入を防ぐため、近年導入が進んでいるのが高性能な「高速シートシャッター」です。本記事では、その導入メリットと具体的な製品事例について解説します。
クリーンルームの衛生環境を高く維持するためには、出入り口の管理が最も重要です。ここでは、シートシャッターがどのように役立つのか、そのメリットを解説します。
クリーンルームの出入り口では、2台のシャッターを連動させて「片方が開いている時はもう片方が開かない」ようにする「インターロック制御」が非常に有効です。これにより、前室を介して外部の空気と内部の空気が直接混ざり合うのを物理的に防ぐことができます。外部からの異物や汚染物質の流入量を最大「10分の1未満」に激減させることが可能となり、清浄度を安定して保つことができます。
クリーンルームは、外部からの汚染された空気の侵入を防ぐため、常に室内を「陽圧(気圧が高い状態)」に保っています。しかし、一般的なドアや気密性の低いシャッターでは、気圧差に負けて隙間が生じてしまうことがあります。独自のウィンドロック構造などを採用した高気密設計のシートシャッターであれば、気圧変化にしっかりと耐えて密閉状態を維持できるため、陽圧環境を崩すことなく運用できるメリットがあります。
クリーンルームへの出入りにおいては、扉が開いている時間をいかに短縮するかがカギとなります。高速シートシャッターは素早い高速開閉により、外気や異物の侵入時間を抑えます。これにより、室内の温度や湿度の変化を防いで空調効果(省エネ)を向上させるだけでなく、人や台車がスムーズに移動できるため、現場全体の作業効率アップに大きく貢献します。
シートシャッターは、クリーンルームのメインの出入口だけでなく、現場の用途に合わせてさまざまな場所で活用されています。
大きな開口部では、エアシャワーとシートシャッターを一体化させた設備が活用されています。通常のエアシャワーでは通れないような大型の台車や、フォークリフトにパレット積みした状態のままでクリーンルームに入室できるのが特徴です。これにより、荷物の積み替えの手間が省けて作業効率が大幅に向上するだけでなく、省スペース化と厳密な衛生管理の両立化が可能です。
人や台車の通行がない、製品だけが流れるベルトコンベアのライン間や簡易パスボックスにおいても、超小型のシートシャッターが活躍しています。シートの両端にジッパー等を備えた特殊なレール構造を採用することで隙間をなくし、生産ライン上における防塵・防虫対策を徹底できます。わずかなスペースにも設置できるため、装置間の確実な遮断に有効です。
クリーンルームの品質管理において、空気の流出入や異物混入を防ぐシートシャッターは不可欠な設備です。求める清浄度(クリーンクラス)や気圧環境、設置場所(人・台車用かコンベア用か)に応じて、気密性やインターロック制御等の機能を比較し、自社の現場にあった製品を選定しましょう

今回、当サイトに掲載した事例の提供・コメントの寄稿にご協力いただいたのは、ワールド工業株式会社。
1987年にシートシャッターを開発し、シンプルな構造によるメンテナンスの楽さ、独自の巻き上げ方式によるモーターの持ちの良さ、耐風性に優れた堅牢な仕様、そして大型サイズにも対応できる技術力で長年支持されているシートシャッターの老舗企業です。