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シートシャッター大全 » シートシャッターの活用場面 » シートシャッターで火事を遮ることは可能か?

シートシャッターで火事を遮ることは可能か?

シートシャッターは鋼製シャッターよりも軽量で、取り付けや移動がしやすく風や雨を遮り空間を衛生的に保つ設備です。ここでは、火事が発生した場合はどのような効果が期待できるかを紹介します。

シートシャッターが火事を遮る仕組み

防火性能による延焼予防

耐火性や遮炎性が高いシリカクロスやガラスクロスが素材として使用されているシートシャッターは、延焼予防に効果が期待できます。

シリカ(酸化ケイ素)は燃えにくく難燃性の性質をもっており、ガラスクロスには不燃材料として知られるガラス繊維が用いられているため、それぞれ高い遮炎性能を発揮。火事が起きても燃え広がらないように炎をシャットアウトできるのです。

高い密閉性で炎を遮断

遮炎性能に加えて、シートシャッター自身が設置場所に密着しやすく、すき間を作らない構造のため炎を広げにくくします。

万が一ひとつの空間から火の手が上がっても、シートシャッターを下ろしておけば延焼を予防することができます。

防火設備と組み合わせやすい

シートシャッターは防火扉・鋼製シャッターが取り付けられている空間にも取り付けやすく、シート素材よりもさらに強力に炎を防ぐ鋼製の扉やシャッターと合わせればさらに高い延焼効果が期待できます。

火事を遮るシートシャッター例

三和シヤッター「サンシリカ スクリーンⅡ」

三和シヤッターのサンシリカ スクリーンⅡは、軽量かつコンパクトな造りで遮炎性能・遮煙性能の2特性を備えています。

一連3ヶ所までの避難口設置が可能で、コンパクトなエレベーターの直前にも設置が可能。硬質なシャッターよりも速いスピードで開閉が行える操作性を備えたシートシャッターです。

防火区画の遮煙対策に適したウォークスルータイプ、低価格でコンパクトなサイズ感のリフトアップタイプにスタンダードタイプを加えた3種類から選べます。

文化シヤッター「セレスクリーン」

文化シヤッターのセレスクリーンは、シリカクロスを採用したスリムタイプのシートシャッターです。開口部サイズに対応できるラインナップで、防災設計の選択肢を広げます。

火災が発生すると熱や煙の感知器が作動し、それと同時にセレスクリーンが連動降下。シャッターは透光性のため、火災が起きている空間の状況を色などで確認することができます。

鈴木シャッター「SS耐火スクリーン」

鈴木シャッターのSS耐火スクリーンは遮炎・遮煙性能をもつシリカクロスを素材に採用し、透光性を確保して避難時の安全にも配慮しています。

避難口や非常口などのドア部分には、最大開口幅25mまでの大空間に設置できるライン型を、角を含む壁面には接続部に耐火ファスナーを搭載したコーナー型が選べます。

その他工場・倉庫での火災対策

消防設備の設置

工場や倉庫には消防法に基づき「消防設備」の設置が義務付けられています。これらの設備は、火災の初期対応から避難誘導に至るまで重要な役割を果たします。消防設備は次の3種類に分けられます。

  • 警報設備:火災を早期に探知し、音声や自動通報によって火災発生を知らせる設備です。火災の早期発見が、被害の拡大を防ぐ第一歩です。
  • 消火設備:消火器やスプリンクラー、消火栓などが含まれます。初期消火に成功すれば、火災の被害を最小限に抑えることが可能です。
  • 避難設備:誘導標識や避難ばしご、救助袋などが該当します。安全な避難ルートを確保するための設備で、従業員の命を守るために欠かせません。

工場の規模や内容によって、設置する設備の基準は異なります。特に危険物を扱う倉庫などはより厳格な基準が適用されるため、必要に応じて基準以上の対策を講じることを検討しましょう。

防火設備の設置

火災が発生した際に延焼を防ぐことができるようにするため、防火設備の設置も非常に重要です。防火扉は火の広がりを抑え、被害を最小限に食い止めるために設置されます。比較的低コストで設置可能な防火カーテンも有効な手段として利用できます。

用途地域によっては防火設備の設置が必須とされることがありますが、それ以上の防火対策を行うことも火災リスクを低減するための賢明な手段です。

危険物の整理整頓

火災の要因となる危険物の整理整頓も重要な対策です。工場や倉庫内には、原材料、完成品、備品など、多様な物品が存在しますが、その中で引火性のあるものや燃えやすいものを適切に管理することが火災リスクの低減に繋がります。

物品の整理整頓は火災対策だけでなく、作業効率の向上や地震時のリスク低減にも寄与します。特に危険物は、安全な保管場所に置き、適切に取り扱うことが大切です。

コンセント等の清掃と漏電対策

電気系統の管理も火災予防には欠かせません。特にコンセントや配線周りは、埃がたまることで静電気が発生し、火災の原因となり得ます。そのため、こまめに清掃を行うことが求められます。

また、漏電対策として定期的にコードやプラグの劣化状況をチェックすることも重要です。異常が見つかった場合には速やかに交換することで、大きな事故を防ぐことができます。

安全教育・避難訓練の実施

従業員への安全教育や避難訓練の実施も、工場や倉庫の火災対策として欠かせません。防災意識を日常的に高めることで、火災の発生リスクを低減し、万が一の際にも迅速に行動できるようになります。

具体的なリスクを理解し、対応策を学ぶことが重要です。また、火災が発生した際の行動ガイドラインを設定し、定期的な避難訓練を通して訓練を行うことで、いざという時に冷静に対応できる体制を整えましょう。

火災保険の加入

建物や設備に火災保険をかけておくことで、火災による損害が発生した際には保険料が支払われ、被害の負担を大幅に軽減することが可能です。火災による損害は非常に大きくなることがあるため、火災に備えることは経済的なリスクを抑えるためにも重要です。

また、火災保険は建物や設備だけでなく、従業員や周囲に及ぼす被害に対する補償も含まれる場合があります。火災の規模が大きくなると、周辺の施設や近隣住民に被害を及ぼす可能性もあるため、適切な補償ができるよう保険を選ぶことが求められます。さらに、火災だけでなく、台風や大雨などの自然災害にも対応できる保険が存在しますので、リスクが高い災害に対して適切にカバーすることも検討するべきです。

シートシャッターの活用場面をチェック

耐火性能や遮炎性能を備えた素材が使われているシートシャッターは、火災発生のおそれがある空間に適しています。

当サイトでは、火災以外にもシートシャッターの活用場面を詳しく紹介しています。以下のページもぜひ参考にしてください。

監修 sponsored by
ワールド工業株式会社
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今回、当サイトに掲載した事例の提供・コメントの寄稿にご協力いただいたのは、ワールド工業株式会社。

1987年にシートシャッターを開発し、シンプルな構造によるメンテナンスの楽さ、独自の巻き上げ方式によるモーターの持ちの良さ、耐風性に優れた堅牢な仕様、そして大型サイズにも対応できる技術力で長年支持されているシートシャッターの老舗企業です。