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シートシャッターは製造業や物流業の現場に適しており、工場内の結露防止と庫内温度の管理、製品や設備機器の品質維持に役立ちます。ここでは、シートシャッターの仕組みと結露防止に役立つ理由、活用場面について詳しく紹介します。
シートシャッターは従来のシャッターと同じく、熱や風を遮って庫内の環境を維持し、ほこりや虫の侵入を予防するなどの役割を果たします。
一例として、工場内で防熱扉と併用して必要な場所にシートシャッターを設置するケースでは、前室と冷凍庫の間の間仕切りなどとして設置することで、温度管理がさらに効率的に行えます。
シートシャッターを設置することで、室内の結露発生防止に役立ちます。詳細な仕組みについてみていきましょう。
結露とは、温かく湿った空気が室内または室外から冷やされることで湿気が水に変わってしまう現象です。低温のエリアが多い倉庫、工場の室内などでは特に外からの温かい空気が入り込むことで結露が起きやすい状態です。
シートシャッターは、屋内外での寒暖差があり湿った空気が吹き込む可能性のある環境において、空気の侵入をシャットアウトする際に役立ちます。湿った空気の流入量を低減するため、庫内の温度が急激に変化するのを防ぎ、結露の発生リスクを抑えられるのです。
シートシャッターはスチール製などの硬質シャッターよりも軽量かつ設置が容易です。
間仕切りとして細かく設置することで空気の移動や流入を最小限に抑え、さらに硬質シャッターよりも開閉時間がかからないことから、空気が隣の部屋に移動してしまうリスクを低減できます。
今までシャッターを設置できなかった箇所にもシートシャッターを新たに設置すれば、水分を含んだ空気や温かい空気をさらに効率的にシャットアウトできるでしょう。
ワールド工業のロールウエイダブルは、ロールウエイがさらに進化し「中空二層シート構造」「湿度・温度調整機能」「結露落下防止構造」の3つの特徴が追加された新しいシートシャッターです。
シートシャッターでは珍しい、シートが2枚同時に巻き上がるという独自の構造に加えて、結露発生の要因である温度差と湿度を調整する機構を採用しています。
-10°C~+10°C間(チルド)の間仕切りとしての使用が想定されています。
結露を防止するシートシャッター
ロールウエイシリーズの
メリットを見てみる
結露とは、空気中に溶けている水蒸気が、冷たい面に触れて水滴となり現れる現象です。たとえば冬場に窓ガラスがびっしょりしていたり、夏に冷たいグラスの表面に水滴がつくのも、この結露にあたります。
空気は温度が高いほど「多くの水蒸気」を含める性質があります。これを難しくいうと「飽和水蒸気量」と呼びますが、空気が冷やされると含める水蒸気の量が減るため、余分な水蒸気が水滴となって冷えた部分に凝縮されるのです。
例えば、20℃・湿度50%の室内だと、壁や窓などの表面が約10℃前後まで下がると、その部分に空気中の水蒸気が水滴として現れます。
こうした結露の大きな原因は「温度差」です。一般的に冬は暖房した室内と冷えきった屋外の温度差が大きくなるため、窓ガラスなどが結露しやすくなります。ですが、夏場でもエアコンなどで室内が冷えている一方、外の空気が蒸し暑いときには、室内外の温度差によって結露が発生することがあります。
もうひとつ重要なのが「湿度」です。空気中の水蒸気が多ければ多いほど、結露が起こりやすくなります。工場では食品工場などを中心に、洗浄や蒸気の発生などで湿度が高くなる工程も多いため、結露のリスクが高まりがちです。
冷凍庫など、極端に温度差がある環境下では、水滴としての結露がさらに冷えて霜や氷になってしまうことがあります。これらは結露によって生じた水が凍るだけのことですが、扉の開閉や設備の稼働に支障をきたすため、より深刻な問題となりやすいです。
結露は身近な現象ですが、特に工場では深刻なトラブルへ発展しやすいです。
工場は大規模かつ天井が高い建物が多いため、空調が行き届きにくく、温度や湿度にムラが生まれやすいです。一部だけが冷えすぎたり温かすぎたりすると、温度差が拡大して結露の発生確率が上がります。
衛生管理上、外気をむやみに取り込めない食品工場などでは、窓が少ない、あるいはなかったりします。その結果、空気の流れが滞りやすく、湿度がこもりがちになります。湿度が溜まれば溜まるほど、結露が生まれやすい環境となってしまうのです。
食品工場などでは、洗浄工程や蒸気を用いる工程によって空気中に大量の水蒸気が発生します。また、機械設備の稼働による熱と重なって、工場内の温度や湿度が高めに推移するケースも珍しくありません。こうした要因が重なれば、結露のリスクが一層高まります。
一般住宅ほど断熱がしっかりしていない工場の建物は、金属製の壁や屋根を採用していることも多いです。そのため外気の影響をダイレクトに受けやすく、冬は外が極端に冷え、夏は屋根が焼け付くほど暑くなるなど、室内外の温度差が生じやすくなります。
大量生産の現場では、人やフォークリフトなどが頻繁に移動するため、冷凍庫などの扉を何度も開け閉めします。外気が流入しやすく、庫内との温度差が一気に拡大して結露・霜が発生しやすい条件が整ってしまいます。
こうしたポイントは日々の点検でもチェックを強化すると良いでしょう。
結露を放置したり、対策が不十分だったりすると工場でさまざまなトラブルが起こります。ここでは代表的な悪影響を挙げますので、注意が必要です。
湿った場所にはカビやダニ、ゴキブリなどが発生しやすくなります。食品工場でこれらが繁殖すると異物混入や衛生問題に直結し、消費者の健康を脅かすリスクにも繋がります。また不快なにおいの原因にもなるため、工場の環境改善を急がなければなりません。
天井や配管などで結露した水滴が滴り落ち、保管中の商品や生産中の製品に付着するケースです。金属製品ならサビを誘発し、食品なら品質劣化やカビの発生源にもなるため、企業にとって大きな損失をもたらします。
結露によって湿った状態が続くと、金属部品や機械設備にサビが発生し、腐食が進行します。サビで弱った部品があると、機械の故障頻度が上がり、メンテナンスコストの増大や生産ラインの停止に繋がる可能性があります。
結露の水滴が床に垂れていると、滑りやすくなります。重い荷を運ぶフォークリフトや台車がスリップすれば大事故になるおそれもあります。労災や作業遅延を引き起こすため、安全管理上も厳重に対策をしたいポイントです。
カビやダニの繁殖が進むと、従業員のアレルギー症状や呼吸器系疾患を引き起こすリスクが高まります。工場内は作業時間が長いこともあり、健康被害が深刻化しかねません。従業員が安心して働ける環境づくりが求められます。
結露した水分が建材の奥へ染みこむと、木材の腐朽や断熱材の劣化を招き、建物自体の耐久性に問題が出る場合があります。天井裏や壁の中で腐食が進み、天井板のたわみや雨漏りなどに発展することもあるため、定期的なチェックが欠かせません。
シートシャッターは、断熱パネルや硬質シャッターが設置できない場所にも設置しやすく、取り外しや開閉がスピーディに行えます。
冷凍庫内はもちろん、前室や防熱扉の前、空調効率を高めたい環境にも適しており、冷気を外に逃したくない場所の間仕切りとして活躍します。
さらに詳細なシートシャッターの活用場面は、以下の記事でも紹介しています。ぜひ参考にしてください。
今回、当サイトに掲載した事例の提供・コメントの寄稿にご協力いただいたのは、ワールド工業株式会社。
1987年にシートシャッターを開発し、シンプルな構造によるメンテナンスの楽さ、独自の巻き上げ方式によるモーターの持ちの良さ、耐風性に優れた堅牢な仕様、そして大型サイズにも対応できる技術力で長年支持されているシートシャッターの老舗企業です。